ここ最近は、ほとんど新・吉田道弘がこの体を使ってたから、俺は新・吉田道弘の状態でおばあちゃんに会った。
ばばあも来た。
三人で車に乗ると、ばばあとかおばあちゃんが俺に色々話しかけてきたんだけど、新・吉田道弘が俺の体を勝手に使って、てめぇの言葉であれこれと俺のばばあやおばあちゃんに無礼なことや心配になるようなことをペチャクチャしゃべり始めたんだ。
俺はこの体に戻る方法がわかんなくて、その気に食わない光景を遠くから見てた。
あいつ、マジすげー、冷めた口調で、なんの感情も篭ってない、何の思いやりもないトーンで今の俺らの状況を話していた。
終いには
「まあ、私には関係ないし、どうでもいい話だがな。」
とか、ほざいてやがった。
ってか、マジふざけてんな、あの野郎。
まあ、いいや。
考えても腹立つだけだし。
で、藤久保のイタ飯屋で一緒に食事を食べながら、ばばあとおばあちゃんと色々、新・吉田道弘が会話してたんだけど、おばあちゃんは新・吉田道弘のことを新・吉田道弘と捉える様子も無く、いつもの「みっちゃん」に投げかけている言葉と、会話のリズムや態度で新・吉田道弘である俺と会話をしていた。
その内、何処かのタイミングで自然と嘗ての吉田道弘の俺が新・吉田道弘に混在し始めた。
ただ、心の主導権は完全に新・吉田道弘にあって、会話の雲行きは怪しいものだった。
ってか新・吉田道弘の馬鹿は本当にマジで、てめぇのことしか頭にねぇ野郎だからさ。
俺が少し混在するだけだと、余計に質悪くなるんだよね。
マジ、冷血で攻撃的な最低野郎だね。
ほんと、頭に来る。
んで、俺はばばあと衝突した。
あそこにいたのは俺じゃないんだけど、とにかくその時の吉田道弘とその母親が衝突した。
俺はこの体の中で、深海が背中からやってくるのを感じていた。
新・吉田道弘がそれに自らの生命の危機を感じたらしく、嘗ての吉田道弘である俺の言葉やしゃべり口調等を使ってばばあを罵っていた。
だけど、そんな中でおばあちゃんは、やはりいつもの態度や口調で、わかりやすい表情で、アホみたいに「みっちゃん」に話し掛け続けていた。
その間、新・吉田道弘の存在をいくらか抑えることができた。
何だか不思議な感じだった。
俺にもよくわかんないんだけど、やっぱり、ここに書いてある通り、俺のおばあちゃんはティンカーベルに限りなく近い存在だと思う。
俺を俺でいさせてくれる。
なんだか不思議な人だ。
俺自身はおばあちゃんとは、たまに会えりゃそれでいいくらいなんだけど、なんか不思議な感じなんだよね。
その後は、どうせ来るであろう深海に怯えながら、気分は落ち込んでいくばかりでした。
会話も何一つ弾まず、せっかくの誕生日だったのにおばあちゃんには悪いことしたなと思います。
ただ、結果的には深海にも勝てたし、終わり良ければ全て良しなのでR!
えー、まあ、そんなところです。
で、一応、ばばあに言っとくけどさ。
まあ、その、昨日は悪かったよ。
あれは、俺だけど俺じゃないんだよね。
あのバカがいた上での俺だったからさ。
まあ、許してくれ。
いつも、サンキュな。
【愛の物語についての最新記事】


